文学研究科
児童文学専攻
(博士課程)

児童文学を体系的・国際的に学べる日本有数の大学院。
アジアにおける児童文学研究の拠点をめざします。

児童文学専攻は、児童文学や絵本を体系的・国際的に研究できる全国で有数の大学院です。博士前期課程2年、博士後期課程3年からなり、開講科目は伝承児童文学・日本児童文学・外国児童文学・絵本学・児童文化の各領域があります。博士前期課程において修士論文を仕上げ、修士号を取得できるだけではなく、さらに博士後期課程に進んで学位論文を仕上げ、博士号の学位取得をめざすこともできます。
また、研究者をめざす人だけでなく、児童文学や絵本について体系的かつ専門的に学んで、教育や保育の現場、文庫活動の現場や図書館での実践に活かしたいという人、職場や子育てをしばらく離れて充電したいという人、定年後の人生を大好きな「子どもの本」と関わって過ごしたいという人、外国人留学生など、様々な人たちが集うプラットフォームです。社会人特別入試や長期履修学生制度、奨学金制度など、学びの環境をサポートする様々な制度も設けられています。


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※入試広報部で、入試過去問題の閲覧も可能です。

1992年開設の博士前期(修士)課程、1994年開設の博士後期課程からなる大学院文学研究科児童文学専攻は、児童文学や絵本を国際的・体系的に研究できる全国でも数少ない大学院のひとつです。
2010年11月には日本児童文学学会全国大会が本学で開催されました。
修了生には、さらに研究を続け、大学、図書館などでその専門性を発揮している人も少なくありません。
一方、2010年の大阪府立国際児童文学館の閉館は、関西における児童文学研究にとって大きな打撃となりました。これを教訓として児童文学の重要性を多くの人びとにアピールするとともに、韓国や中国をはじめとするアジア諸国・諸地域との交流を深め、関西とアジアを結ぶ児童文学研究の拠点をめざしてより一層の貢献ができるよう期しております。

専攻主任近藤 眞理子

目標

伝承児童文学・日本児童文学・外国児童文学(英語圏・独語圏・露語圏)・絵本学および児童文化の7つの分野から、大学院生各自が独自の主題を設定し、創作や伝達も視野に入れながら、研究を深めることを目標とします。
モンゴル、タイ、韓国、中国、インドなどからの留学生も迎え、アジアにおける児童文学研究の拠点をめざしています。

この専攻の特色

梅花女子大学図書館には児童文学のきわめて貴重・希少なコレクションが所蔵されており、内外の研究者から注目されています。そのコレクションを対象とした研究も大きな柱の一つとなっています。
今春、大学院生、教員などを会員とする梅花女子大学大学院児童文学会が設立されました。毎年開催されてきました研究発表会は引き続きこの学会主催で開催する予定です。また、梅花児童文学・絵本センターと共催で著名な児童文学作家や絵本作家を招き、講演会やワークショップを企画します。さらに、本学会では研究誌「梅花児童文学」を毎年発行し、大学院生の投稿論文も審査を経て学術論文として掲載しています。この児童文学会が院生たちにとって更なる切磋琢磨の場となることを願っています。

カリキュラム[2017年度]の編成

7分野のそれぞれに「研究・演習」と、「特殊講義(特講)」が配置され、その他に「児童文学原論」および「児童文学創作論」が開講されています。初年度は「研究・演習」1科目、および「児童文学原論」の8単位が必修で、選択した「研究・演習」の担当教員が指導教員となります。博士前期課程では、これ以外の科目の中から6科目24単位以上を選択必修とします。課程修了の要件は、本課程に2年以上在学し、所定の32単位以上を修得し、必要な研究指導を受けたうえ、修士論文の審査および最終試験に合格するものとします。 博士後期課程では、指導教員の指示により、「児童文学特別研究」I~Ⅶのうち、いずれか1科目を選択し、指導を受けます。課程修了の要件は、本課程に3年以上在学し、所定の6単位を修得し、必要な研究指導を受けたうえ、博士論文の審査および最終試験に合格するものとします。

Pick UP

  • 児童文学研究・演習II 1、2

    丸尾 美保

    ロシア昔話の受容研究

    日本でロシア昔話が子どもたちにどのように紹介されてきたのかについて、歴史的に考察します。前期は明治期の巌谷小波、後期は大正期の鈴木三重吉をとりあげ、原資料の探索、原文との比較、文献調査などを通して受容研究の基礎を養います。また、各自の研究テーマに沿った作品について調査や分析を行い、発表してもらいます。

  • 児童文学研究・演習III 1、2

    香曽我部 秀幸

    近現代日本の絵本作家・絵本作品の研究

    日本の絵本作家・作品の研究のための基礎的知識と方法論を学び、各自の研究テーマに即して、修士論文執筆のための基礎研究発表を行います。

  • 児童文学研究・演習IV 1、2

    畠山 兆子

    日本の児童文学作家・作品研究
    ならびに児童文化研究

    日本の児童文学や児童文化の研究に必要な基礎的知識を学ぶために、各自の研究に役立つ文献を、分担して講読し発表を行います。また、各自の研究テーマに即して、修士論文執筆のため研究発表を行います。

  • 児童文学研究・演習Ⅴ 1、2

    近藤 眞理子

    英語圏の児童文学についての研究

    英語圏の児童文学についての研究方法を学んでいきます。

  • 児童文学研究・演習Ⅵ1、2

    野口 芳子

    ドイツ伝承文学(グリム童話、ドイツ伝説集)について、ジェンダーの視点から作品分析を行い、女性像、男性像、夫婦像などについて考察します。また、日本におけるグリム童話の受容について、絵本に焦点を当てて調査し、分析し、考察します。

  • 児童文学原論 1、2

    畠山 兆子

    前期は児童文学史を踏まえ、その発展を作品で確認します。その上で児童文学とは何かを考えるための具体的な知識を高め,自分のテーマを発見することを目的とします。後期はテキストを相談して決め読んでいきます。

  • 児童文学創作論 1、2

    香曽我部 秀幸

    児童文学(とくに絵本)の創作における表現の特質を学ぶために、最近1年間に発表・出版された最新の絵本を各自が選択し、その表現を分析・考察します。

  • 児童文学特殊講義IV 1、2

    畠山 兆子

    私たちを日常的に取り巻く「語りだされるもの」としてのメディアを、総括的に取り上げ考察します。とくに、画像を使って作り手を体験することで、私たちが物語をどのように再構築して理解しているかを考えていきます。

  • 児童文学特殊講義Ⅴ 1、2

    近藤 眞理子

    英語圏の児童文学から主要な作品を取り上げ、様々な角度から考察することによって研究方法を学びます。

  • 児童文学殊講義Ⅵ1,2

    野口 芳子

    人々が伝承してきた魔女イメージと現実に処刑された魔女被告人を比較しながら、伝承文学は現実を反映したものなのか、それともフィクションなのかについて考察していきます。

  • 児童文学特殊講義Ⅷ 1、2

    丸尾 美保

    ロシア語圏の絵本や児童文学、アニメーションについて見ていきます。主に日本に影響を与えた作品や読み継がれている作品を中心に、その魅力を探ります。後期には日本で絵本になっているロシア昔話をとりあげ、絵本化の際の問題点や外国文化の移入について考察します。

教員の紹介

教授丸尾 美保

児童文学研究・演習II 1、2
児童文学特殊講義VII 1、2
児童文学特別研究Ⅱ

専門分野:外国児童文学(ロシア語圏)、比較児童文学─ロシア児童文学・昔話・
絵本の日本への移入研究、児童雑誌・絵本研究

教授香曽我部 秀幸

児童文学研究・演習III 1、2
児童文学創作論 1、2
児童文学特別研究Ⅲ

近世近代日本絵画史-江戸から明治期の印刷美術研究/日本の絵本史/
絵本学-絵本の視覚表現研究

教授畠山 兆子

児童文学研究・演習IV 1、2
児童文学特殊講義IV 1、2
児童文学特別研究IV
児童文学原論 1、2

日本児童文学-小川未明など近代児童文学、
メディアと児童文化-テレビ・アニメーションの研究

教授近藤 眞理子

児童文学研究・演習Ⅴ 1、2
児童文学特殊講義Ⅴ 1、2
児童文学特別研究Ⅴ

外国児童文学-ヴィクトリア朝英国小説・19世紀イギリス児童文学研究

教授野口 芳子

児童文学研究・演習Ⅵ1、2
児童文学殊講義Ⅵ1,2
児童文学特別研究Ⅵ

外国児童文学(ドイツ語圏) グリム童話やドイツ伝説集などの伝承文学。文学、民俗学、法学、歴史学、社会学、ジェンダー学などの視点から学際的考察。日本におけるグリム童話の受容問題。児童書における改変問題。

修了生の声

MAさん(博士前期修了生)

私は英米児童文学作品を研究していました。英米児童文学を志望したのは、「バーティミアス」シリーズをはじめとする現代ファンタジーに興味があったからですが、時代もジャンルも異なる作品を研究していました。興味のなかった作品に関心を持つようになったきっかけは、大学院での授業や他の院生の方々との交流です。特に、月に一度行われる「合同ゼミ」では、各分野の院生の研究内容などを知ることができ、自分の幅を広げる良い機会となりました。院生の生活は、学部生の頃に比べて大きくなにかが変化することはありませんが、日々の発表やレポートなどに求められるレベルは確実に上がります。かなり辛いときもありますが、様々な課題に全力でぶつかることにより、自分の考えをまとめられたときの楽しさは何物にもかえることができませんし、充実感でいっぱいになります。

N.Aさん(梅花女子大学非常勤講師、
博士前期課程修了生)

博士前期課程在学中は、大正期の子どもの読物にみるアジア像を研究しながら、梅花幼稚園の「こうめ文庫」の活動に参加し、子どもの本について実践的に学ぶことができました。求められる課題のレベルはとても高く厳しいですが、先生方や学友たちから研究への姿勢を学びました。修了後は学校司書を勤め、その後中国で博士号を取得し、現在も「児童文学を通した国際理解」というテーマで研究を続ける一方、「外国児童文学講義(アジア圏)」と「文庫活動の理論と演習」などの授業を担当しています。

他にも梅花の魅力に触れてみよう

  • 梅花女子大学受験生応援サイトChallenge&Elegance
  • 2017 Open Campus