中期計画/実施状況報告書 Medium-term plan

梅花女子大学 中期計画(2020~2024)

I.基本目標

梅花女子大学は、1878(明治11)年に創設された梅花女学校を前身として今年で創立143周年を迎え、この間、一貫してキリスト教主義に基づく女子教育を使命としている。
本学のスクールモットーは、創立者・澤山保羅が愛唱していた聖句「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなた方も人にしなさい」(マタイによる福音書7章12節)であり、この言葉に窺える、他者への愛と奉仕の精神を備える自立した女性の育成が、創立以来の本学の教育上の使命・目標である。そして、このキリスト教の愛の精神を核とする目標を具体的に体現する言葉として、現在「チャレンジ&エレガンス」をスローガンとして掲げている。つまり、自ら問題を見出し解決できるチャレンジ精神に溢れ、品性と思いやる心を備える真にエレガントな女性、美しく輝く、理想的な女性の育成が本学の教育上の使命である。
梅花女子大学は、三つの教育方針(ポリシー)のもとで、専任教職員を中心とする学生の立場に立つ教育、学生一人ひとりを深く理解し、向学心を引き出すいわばオーダーメイド教育を通して、上述の使命をすべての学生において実現することを目指している。
今回策定した2024年度までの中期計画の目標と行動計画は、本学の教育上の使命の実現を目指すため、直近の認証評価に基づき、今後5年間に本学が果たすべき社会への約束として記したものである。

梅花女子大学 学長 長澤 修一

II.具体的な行動計画

1.建学の精神

1)建学の精神の浸透

「計画」

建学の精神の理解を深めるために、キリスト教教育の在り方、チャペルアワーへの参加および宗教部活動等を見直し、充実を図る。

2.学生

1)学生の受け入れ(入学定員の充足)

「計画」

  1. (1)アドミッションポリシーを念頭に置き、本学が求める学生を受け入れるための大学入学者選抜方法について検討を重ねる。
  2. (2)高大接続を強化する中で入学志願者に対して従来の学力による選抜方法だけでなく、様々な入学選抜方法を検討し、多様な学生の受け入れを模索する。
  3. (3)受験生が入学を決める大切な判断材料であるオープンキャンパスの充実、さらにはホームページを中心とする広報力の強化等によって、入学定員の安定的充足を目指す。

2)学生支援(学生満足度の向上)

「計画」

  1. (1)教育・研究支援センターを基盤とする学習支援体制の整備・工夫を行う。
  2. (2)女性の活躍を支援するキャリア教育およびキャリア支援体制の整備・充実を図る。

3)学生生活における多様なニーズの把握

「計画」

  1. (1)学長キャンパスミーティングの実施により、学生の生の「声」を傾聴する。
  2. (2)学生カルテを各学科で統括管理の上、作成・運用する。
  3. (3)障害等のある学生を把握し、支援体制の整備を進める。

4)離学者対策

「計画」

  1. 離学状況を調査し問題を明らかにした上で学生ごとに対応策を検討する。

5)経済的支援の充実

「計画」

  1. 学内外奨学金、自治体の修学資金貸付等の各種制度を適切に活用する。

3.教育の質の向上

1)教育内容の充実

「計画」

  1. (1)ディプロマポリシーに掲げる能力が身についているか検証するための指標を設定する。
  2. (2)「チャレンジ&エレガンス」を具現できるカリキュラムかどうかの検証を随時行う。
  3. (3)共通科目としての教養科目および初年次教育に専任教員が関わる仕組みを作る。

2)教育課程の整備

「計画」

  1. (1)魅力的なカリキュラムの構築
     「チャレンジ&エレガンス」を具現できる理想の女性の育成を目指して、スリムで魅力的なカリキュラムを構築する。
  2. (2)学修時間の確保
    各教員は授業準備段階で、学生の授業外学修時間の確保に努める
  3. (3)科目ナンバリングの活用と学生指導の徹底
    「BAIKA科目ナンバリングシステム」の改善を年次ごとに行う。

3)教育方法の整備

「計画」

  1. (1)主体性、論理的思考力、協調性等の育成のための教授法の推進
    アクティブラーニングを実践する授業を増やすとともに、授業実践報告会等で全教員のスキルアップを目指す。
  2. (2)GPA(Grade Point Average)制度の厳格化と学生指導等への活用
    GPAを客観的指標として、学生の学修成果の把握及び履修指導等に活用する。

4)教育の質保証(学修成果の点検・評価)の確保

「計画」

  1. (1)学修成果の可視化と情報公開
    学修実態、授業評価、学修成果、資格取得状況等の外部公表を目指す。
  2. (2)3つのポリシーを踏まえた学修成果の点検・評価方法の確立とその運用
    学修成果を公開し、3つのポリシーに即しているかどうかの点検を年次ごとに行う。
  3. (3)学科で必修としている資格を確実に取得できるような学修環境の整備を続ける。

4.グローバル教育の推進

1)外国語教育および日本文化や異文化理解の充実

「計画」

  1. (1)オーラル・コミュニケーションに特化した英語クラスの少人数化をはかり、実践的な英語会話力を身につける。
  2. (2)他の外国語教育の在り方を検討し、充実を図る。
  3. (3)日本文化および異文化理解に関連する科目の配置を検討する。

2)海外研修の充実

「計画」

  1. (1)学部・学科の学びに沿い、国際的学びを深めることのできる研修プログラムを、協力機関との連携をはかりながら検討する。
  2. (2)グローバルな視点を養い多様性に対する理解を深めるために、研修中に訪問先の言語、宗教、教育、医療、食生活などの異文化を体験できるプログラムを組み込み、現地の人とも交流できる機会を増やすようにする。
  3. (3)積極的に研修に参加できるよう、渡航費の一部を補助する奨励金制度の充実を図る。

3)グローバル・コミュニケーション・ビレッジ(GCV)の活用促進

「計画」

  1. (1)全学生を対象に、GCVを英語および他の外国語の実践練習が気軽にできるような場にする。
  2. (2)留学生や海外研修を終えた学生たちとの交流、さらにはその他さまざまな企画を展開することで、学生たちが気軽に集まれる場にする。
  3. (3)異文化理解につながる展示および企画を考案する。

5.教育・研究活動

1)教学マネージメントにおける学長のリーダーシップの確立

「計画」

  1. (1)現行の採用・昇任の仕組みの客観性をさらに高め、学長のリーダーシップが発揮される仕組みを整備していく。
  2. (2)公正で総合的な教員評価にもとづき、人事考課や昇任において学長のリーダーシップが発揮される教員評価システムの導入を検討する。

2)教育・研究支援センターを中心とする各種FDの取組み

「計画」

  1. (1)大学におけるアクティブラーニングやリメディアル教育などについて、専門的な知識を持った人材を招き、テーマを絞った教員研修を実施していく。
  2. (2)最新のFD(Faculty Development)の課題に対応するため、各種機関(関西地区FD連絡協議会等)が行うFD関係の講習会・研修会に教員を積極的に派遣し、その成果を大学全体で共有する。

3)研究支援の確立と実践

「計画」

  1. (1)多岐にわたる研究助成の情報を積極的にリサーチし、関連する教員にスムーズに伝える体制を構築し、助成の申請や助成の採用に向けた教員へのサポート体制を充実させていく。
  2. (2)教員の研究成果を一元的にとりまとめ、積極的・効果的に社会へ発信していく体制を整備する。

6.社会との連携、地域貢献

1)産・官・学連携による、社会貢献のさらなる充実

「計画」

  1. (1)産官学連携の取り組みを積極的に教育に取り入れていく。
  2. (2)学生が単なる自己満足に終わることなく、自立した女性としてのそれぞれの未来に活かせるような取り組みを導入していく。

7.経営・管理運営

1)教職員の人事の整備

「計画」

  1. (1)教員については、学部・学科および大学院の設置基準を遵守し、年齢構成を考えた採用に努める。教育課程は専任教員で担うことを前提とする。
  2. (2)事務職員についても、将来の担い手の育成を重視し、年齢構成を考慮して採用する。

2)教員の評価制度の構築

「計画」

  1. (1)昇任審査においては、業績評価項目ごとのポイント制を活用し、総合的に評価することにより、客観性と透明性を確保する。
  2. (2)通常の教員評価については、導入の可否も含めて検討を進める。

3)SD(Staff Development) の強化

「計画」

  1. (1)教職員全体のSDについては、「建学の精神」の理解を深める研修会、キャンパスハラスメント研修会、学生の学修状況を検証する研修会等を定期的に開催し、各研修の目的を浸透させる。
  2. (2)事務職員については、大学および学園の将来を担う者として、果たすべき役割と意識向上を目的とした研修を実施する。

4)財務

「計画」

  1. (1)学園全体を支える収入の大きな柱は学生生徒納付金と、これに連動する公的補助金収入である。これらの収益源を確保するための努力を不断に続けて行く。
  2. (2)事業活動収支において経常収支の黒字を維持する。さらには当年度収支において黒字化を目指し、基本金ならびに減価償却引当特定資産の充実を図る。

5)施設設備

「計画」

  1. (1)大学の所在する茨木ガーデンキャンパスの教育環境整備に関しては、校舎の耐震化を完遂する。
  2. (2)学生の充実した学修を支える環境整備、とくに講義教室のICT化を進めていく。
  3. (3)女子学生の学びの場としての「ガーデンキャンパス」という名称にふさわしい美しいキャンパスづくりを推進する。

8.大学の質保証

1)内部質保証のための組織の整備と
責任体制の確立と自己点検・評価の充実

「計画」

  1. (1)本中期計画の実施体制は、責任者としての学長の指導のもと部長会が補佐役となり、大学全体で中期計画を実施する。
  2. (2)学長と部長会は年度ごとの中期計画の実施状況について、恒常的に点検・評価を実施し、各年度における点検・評価と、中間年における点検・評価を計画上に反映する。
  3. (3)日本高等教育評価機構による認証評価の受審(2023年度)を遂行する。

2)IR(Institutional Research)を利用した大学運営

「計画」

大学運営における戦略策定や意思決定をサポートするための情報収集・調査研究活動によって得られたデータを、経営戦略・運営、また学生への教育実践に有効活用して、大学ガバナンスの向上を図る。

3)情報公開による説明責任の遂行

「計画」

梅花女子大学の教育・研究の現状を常に広く社会に発信・公表することで、社会に対する説明責任を果たす。

中期計画実施状況報告書(年度別)