ぶっちゃけ、


ほんとにこんな歌、詠んだんですか?


額田さんは。





















そんな、



見るもの聞くもの何でも詠んで、


吐く息吐く言葉全てが歌になる。



みたいなすごい芸術家扱いですけど。






















だって、



好きな人を想っていた。


するとそこへ秋風が吹いてすだれが動いた。



って、いうんですけど・・・・・・






















それ以上、


なんの意味もなくないですか?


この歌。






















好きな人を想っていた。


そこへ秋風が吹いてすだれが動いた。






















だから何。



って、思いません?






















そんな意味のない歌、


果たしてほんとに詠んだんですか?






















そりゃあそうでしょう。






















なにせこの歌、






















額田さんじゃなくて私が詠んだ歌ですから。























彼女の死後、


奈良時代に入ってから


ちょちょいっと書き足しておいたんです。



額田王の名前で。


(※実際そういう説もあります)






















おかげでまぁ無名の私の歌が、


こんなにも有名になっちゃって。



いやー、申し訳ない半分、嬉しいものですねー。






















ちょっと爆弾発言でしたか?






















いやまぁ、半分冗談ですけど。


(真面目なことばかり書いてると飽きません?)






















私、この額田王という歌人が大好きでね。


ついつい妄想を膨らませてしまいました。



だって額田王ですよ?


すごい歌人じゃないですか。



おまけに、


天智天皇と天武天皇が


兄弟で奪い合いをしたってくらいの美女。






















額田さんほどのすごい歌人ならば、



秋風になびくすだれを見れば、


こうして歌を詠んだに違いないですよ。






















勿論妄想ですけどね。



そんな、数百年も前の人のこと、


知るわけないでしょう。






















でもそれをいうなら、


後世の学者たちも相当なロマンチストじゃないですか。






















好きな人を想っていた。


そこへ秋風が吹いてすだれが動いた。






















それだけ読んで、


失恋の歌だの喜びの歌だのと


まぁゴチャゴチャとこじつけて。






















額田さんは風が吹いてすだれが動いたって言ってんですから、



それだけでいいじゃないですかもう。



あとは適当に読む人ひとりひとりが妄想しといてください。






















万葉集


巻四 四八八 及び 巻八 一六〇六


額田王


君待登 吾恋居者 我屋戸之 簾動之 秋風吹










おいおいスガハラ、ちょっと待てよ。