加藤康子さんのブログ
児童文学科にはいろいろなお知らせが来ます。チラシやポスターは、コミュニティルームの前に並べたり、貼ったりしますが、授業期間が終わるとなかなか情報が伝わりません。そこで、せめてと思い、このプログで少しお知らせしようと思います。
先だっていただいたチラシで、あっという間になくなったものがあります。「もーやんえっちゃんええほんのえ」という展覧会で、伊丹市立美術館で2007年1月6日?3月11日に開かれている絵本原画展です。
「もーやん」とは元永定正氏、「えっちゃん」とは中辻悦子氏で、ご夫妻です。ともに現代美術の第一線で活躍しながら、30年にわたり絵本制作にも意欲的に取り組んで来られました。お二人の作品を少しあげてみます。
元永定正氏
『もこ もこもこ』(絵・元永定正、文・谷川俊太郎、1977、文研出版)
『もけら もけら』(絵・元永定正、文・山下洋輔、構成・中辻悦子、1990、福音館書店)
『ちんろろきしし』(作・元永定正、2006、福音館書店)
中辻悦子氏
『いろいろしかく』(作・中辻悦子、1988、福音館書店)
『まる まる』(作・中辻悦子、1998、福音館書店)
『よるのようちえん』(絵・写真・中辻悦子、文・谷川俊太郎、1998、福音館書店)第17回ブラティスラヴァ世界絵本原画展(1999)グランプリ
この展覧会では、絵本原画約300点が紹介されているそうです。関連の企画もいろいろとあったようですが、人気が高く、これから参加が可能なのは下記の企画のようですが、定員に達してしまう可能性があり、混雑が予想されるので早めにおいで下さいとのことです。
■ええはなし2「ええほんで福は内」定員170名(先着順)
2007年2月10日(土) 午後2時より
ゲスト:谷川俊太郎(詩人)、横山真佐子(児童書専門店「こどもの広場」主宰)
*定員になり次第入場をお断りいたしますので、あらかじめご了承下さい。
2月6?9日は、臨時休館だそうです。美術館の連絡先とホームページは下記の通りです。
伊丹市立美術館
〒664?0895
兵庫県伊丹市宮ノ前2?5?20
Tel.072?772?7447
Fax.072?772?5558
http://www.artmuseum-itami.jp/index.html
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いつもお世話になっているもり・けん先生と大野寿子先生からお知らせがありました。以下に簡単にご連絡いたしますので、詳細をお知りになりたい方は、このブログの私のプロフィールに示してあるメールアドレスにご連絡下さい。
?モンゴル旅行(もり・けん先生から)
2月4日(日)午後2?4時に、大阪駅西のハービスOSAKA、ハービスプラザ3Fにて、2007年モンゴル交流旅行(6,7,8月実施予定)のお誘い、講演とスライド、ハーモニカミニコンサートが行われます。入場無料だそうです。
お問い合わせ、参加お申し込みは、風の旅行社大阪支店06-6343-7517まで。
講演の後懇親会があり、色々お話しできるそうです。
?名古屋大学の南ドイツ研修旅行
今年の8月に企画されている旅行ですが、他大学の学生でも希望がある方は参加できるそうです。詳細のプリントを預かっていますので、加藤までご連絡下さい。
あわせて、児童文学科関連の講座を、生涯学習センターのホームページからご紹介します。
?豊中市立千里公民館
児童文学の土壌
児童文学が生まれ、育つ過程では、その時代の社会や文化が少なからず作品に影響を与えています。児童文学作品そのものが持つ魅力について、その背景となっている時代や地域の伝承や文芸、文化や社会を視野に
入れながら考えていきます。
児童文学が生まれるとき
日時:2007年2月15日(木) 10:00?12:00
講師:梅花女子大学 文化表現学部 児童文学科 教授 横山 充男
大人である作家が、なぜこども向けの児童文学を書くのか、その物語の着想はどこから生まれてくるのか。戦前から戦後、そして現代の児童文学を概観しつつ、作家のどこから物語が生まれてくるのかを、児童文学作家である自身の体験を交えながら考えていきます。児童文学はこどもの感性を通して描くものであるために、作家が生まれ育った風土とも密接に関係しています。そうした創作の源泉を探っていきたいと思っています。
児童文学と伝承―宮沢賢治の母が歌った子守唄―
日時:2007年3月1日(木) 10:00?12:00
講師:梅花女子大学 文化表現学部 児童文学科 助教授 鵜野 祐介
宮沢賢治の母イチが賢治たちに歌って聞かせたとされる子守唄「道ばたの黒地蔵」は地蔵和讃として鎌倉時代に類歌が記録されています。また明治後期に小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が英訳出版した「日本のわらべうた集」にも詳しい解説とともに収められています。賢治と八雲がこの唄をそれぞれどのように受容したのかについて、彼らの生涯と作品世界をたどりながら、「子守唄の精神史」として考察したいと思います。
児童文学と江戸
日時:2007年3月8日(木) 10:00?12:00
講師:梅花女子大学 文化表現学部 児童文学科 教授 加藤 康子
明治時代前期以前に子どもが読んだであろう絵草紙には、さまざまな他の文芸の影響が見られます。それらの文芸はおとなのものであることも少なくありません。そこには、近代以降とは異なる子ども観、家庭や地域のおとなと子どもの関係を見出すことができます。おもに江戸時代後期の江戸という都市で出版された絵草紙の作品を取り上げて、背景の文芸や文化や社会、そこに見出されるおとなと子どもについて考えてみます。
児童文学と現代
日時:2007年3月15日(木) 10:00?12:00
講師:梅花女子大学 文化表現学部 児童文学科 教授 畠山 兆子
戦後日本の児童文学は、大きく変化した価値観の中であたらしい子ども像を求めて模索を始めました。貧しさに負けないで健気に生きる子どもたちが生き生きと描き出される一方で、長編の空想物語が生み出されました。敗戦から60年以上たった今日、子どもが危機的状況にあることを日々のニュースが伝えています。現代の児童文学はどのように社会を反映して描かれているのでしょうか。検討してみたいと思います。
<受講料> 無料
<定 員> 80名
<会 場>
豊中市立千里公民館
〒560‐0082 豊中市新千里東町1-2-3
TEL 06-6833-8090 FAX 06-6832-4190
<申 込・お問い合わせ>
豊中市立千里公民館
TEL 06-6833-8090
2月5日(月)10時から電話・Faxによる受付、先着順
?児童文学科公開講座 ヨーロッパの児童文学と日本
ヨーロッパでは、19世紀のジャポニスムから現在まで、日本文化に対して熱いまなざしが向けられてきました。本講座では、児童文学を題材として、日本とヨーロッパの文化交流について考えていきます。ヨーロッパの児童文学において日本はどのように描かれているのでしょうか。またそのような児童文学が日本でどのように受容されたのでしょうか。具体的な作品に触れながら、交錯する多様なまなざしを読み解いていきましょう。分野によっては、本学図書館所蔵の資料の紹介も行います。
回 開催日 講座内容
1 2007/01/13(土) 文化表現学部 児童文学科 教授 中村 元保
?ドイツの場合?
グリム童話がどのように日本で受容されてきたかを見ていきます。
2 2007/02/10(土) 文化表現学部 児童文学科 教授 高岡 厚子
?フランスの場合?
「八十日間世界一周」から「リサとガスパール」に至るまでのフランスの児童文学・絵本に日本がどのように描かれているかを見ていきます。
3 2007/03/03(土) 梅花学園 生涯学習センター 講師 田中 泰子
?ロシアの場合?
ロシアの児童文学が日本でどのように受容されてきたかを見ていきます。
4 2007/03/24(土) 大学院 児童文学専攻 教授 三宅 興子
?イギリスの場合?
イギリスの子どもの本、絵本、雑誌などで、日本のイメージがどのように描かれたかを、19世紀半ばから、約150年間みていきます。イメージの「守旧性」を考えることになるでしょう。
場所 茨木学舎
時間 13:00 ? 14:30
受講料 在学生・卒業生 4,000 円 / 一般 4,000 円
テキスト 無し
定員 50人
教材 プリントを配布します。
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公開講座 2007年01月29日(月)
先日、梅花学園生涯学習センターの公開講座をしました。前田久子先生と共に、「子どもの本の源、日本の古典を読む」を3回シリーズで行います。第一回のテーマは動物、特に狐を取り上げました。
まずは、前田先生のお話です。『日本霊異記』の狐の話です。丁寧な説明で、文献としては最も古いといわれる狐女房の話がよくわかりました。なぜ「きつね」というのかがわかる話です。続いて、昔話の狐女房。少し異なる展開を見せる話もあると、二つの話型が紹介されました。さらに、『今昔物語集』から、美女に関係を迫った若者の物語を紹介して下さいました。
狐と人間の結婚は、昔話以外に古い説話類に語られているのです。古語は堅苦しいようですが、ゆっくりと声に出して読んでいくと、限られた言葉の中に想像させるものがたくさんあります。
例えば、前田先生が取り上げた『日本霊異記』の話には、「その女男に媚びなつく。男めかりうちていはく『何すれぞ行く良きをみな』といふ」というくだりがあります。文字はわかりやすく直しましたが、いくつか聞き慣れない言葉があります。「めかりうちて」は「流し目をして」、「をみな」は「お嬢さん」ぐらいでしょうか。この男は妻を求めて旅をしているのですが、その途中で好もしい娘に出会いました。女も快く思ったらしく、親しげに見つめています。二人は心ひかれ合い、男が声をかけるのでした。古語を調べ、想像を広げていくと、リアルな映像が頭の中に広がります。
前田先生は、ゆっくりと、わかりやすく、古典をひもといていきます。あわせて、この話に取材したマンガ「雪の音」(「春宵宴」第6話、長岡良子)の一部分も紹介して下さいました。
私は、御伽草子の「木幡狐」(渋川版)を紹介しました。説話に比べると文章も長く、挿絵も入っています。物語として読める話になっています。ここにも、人間の男に恋して、思いを貫く狐が出てきます。あわせて、絵草紙の一つとして幕末・明治の豆本から狐の嫁入り話を二作紹介しました。これは恋の物語というよりは、女の子達に嫁入りを受け止めさせるための絵本と位置付けられるでしょう。
狐のイメージは、日本では多様です。『万治絵入本 伊曾保物語』からタイプの違う狐の話を二つ、幕末・明治の絵双六から化け方を集めたものを二つ、紹介しました。
日本の豊かな狐文化は、今日の絵本にも反映しています。前田先生が、狐女房や葛の葉狐、新美南吉の「ごんぎつね」「きつね」などいくつかの絵本を紹介して下さいました。
次回のテーマは「子ども」。2月15日です。
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瀬戸大橋 2007年01月28日(日)
仕事で高松へ行きました。新大阪から岡山へ新幹線、岡山から高松までマリンライナーで行ったのですが、途中で瀬戸大橋を渡りました。
往路は夜で雨も降っていたので、いつ渡ったのかよくわかりませんでした。渡った後に一時強風で不通になっていたことをニュースで知りましたが、風が強かったことも気づかずに海を越えてしまいました。復路は昼でお天気もよく、目の前に路線図もあったのでよくわかり、瀬戸内海を渡る時間を味わうことができました。
その時に車内で見た路線図はなかなかよかったのですが、ネットではなかなか見つかりません。とりあえず参考になりそうなものとして、下記の四図をあげておきます。
http://www.skt.mlit.go.jp/sougousaito/senzu.html
http://www.skt.mlit.go.jp/guide/tetsudou.html
http://www.jr-shikoku.co.jp/
http://www.jr-eki.com/bus/index.htm
路線図を見ながら、車窓の外を眺めると、瀬戸内海は静かに陽に輝き、大きくゆったりとしています。船が小さく見え、瀬戸大橋の鉄橋や港の建物や重機がいかめしく見えます。反対側では、島々が横たわり、その間に広がる海が銀色に光っていました。
路線図には屋島の文字や鎧兜の義経が書かれていました。この海で源平の戦いが展開し、水軍が大活躍したのかと思うと不思議な気持ちになってきます。小豆島の文字。「二十四の瞳」「小島の春」などの作品を思い出しました。少し内陸には琴平の文字。金比羅宮が有名ですが、もう一つ、天保6年(1835)に建築された現存する日本最古の本格的芝居小屋が知られています。ここでは、江戸時代の様式を復元した歌舞伎公演が行われ、注目を浴びています。年度初めに公演が行われるので、ついつい見ずに来てしまっているのですが、いつかは見たいと思っています。さらに内陸を通って太平洋側に出たことがありました。高校教員をしていたときに瀬戸内海と四国で修学旅行を引率したのです。大歩危、小歩危を経て、高知から中村へ行きました。瀬戸内海の小さな島で自炊の体験をし、四万十川でカヌーに乗ったりするという変わった旅行です。そんな旅行があったことを思い出しました。数年前には、高松の香川大学図書館の神原文庫で、当時の院生と共に江戸時代の版本を調査したことがありました。
路線図を見ながら瀬戸大橋を渡っている間に、いろいろな四国体験を思い起こしていました。
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「熊の敷石」 2007年01月27日(土)
先日来気になっている堀江敏幸氏の芥川賞受賞作品「熊の敷石」を一気に読みました。思っていた内容とはずいぶん違っていましたが、休むことなく、目を離せない作品でした。
夢の世界から始まり、回想のシーンや人から聞いた話が交差していく複雑な構成で、話も次々ととび、派生していくのに、違和感なく進めるところが不思議です。文も長く、多くの修飾が入り組んでいるのに、あいまいではなく、伝えるべき事ははっきりしているのです。それでいて、何か余韻が残り、何だろうと探りたくなるところがあるのです。
講談社文庫の『熊の敷石』で読んだのですが、解説を作家の川上弘美氏が書いています。帯のコピー「堀江俊幸の文章は、いろっぽいのだ。」が、詳しく例をあげながら説明されています。
この作品は、フランスを中心にしながらヨーロッパの風土と歴史と文芸を舞台にして、生き方をめぐる深い悩みがいくつも重なり合い、ついには主人公の問題にもなって読者に迫ってくるのです。「熊の敷石」ということばをその悩みを象徴することばです。ペタンクというゲームで友人ヤンと知り合った主人公は、写真家のヤンからもらった敷石工場を撮した写真を眺め続けます。主人公は、ちょうどマクシミリアン=ポール=エミール・リトレの伝記の紹介文を書く仕事をしていました。リトレは『フランス語辞典』を著した人物です。主人公はふと「敷石」をリトレがどのように説明しているか、興味を持ちます。リトレは語意の後に、用例としてラ・フォンテーヌの『寓話』の「熊と園芸愛好家」の一文を出しているのです。熊は、仲良くなった園芸愛好家の老人にたかる蠅を追い払う役をしていました。ある時、なかなか追い払えないことに腹を立てた熊は、敷石を投げて蠅を追いましたが、その敷石は老人を殺してしまったのです。この話に主人公は衝撃を受けます。「なんとなく」気が合い、分かり合えていると思ってつきあってきたヤンにとって、自分は敷石を投げていたのではないか、その焦燥にかられる思いが、突然襲いかかってきた歯痛で表現され、ぶつっと小説は終っています。ユダヤ人の辛い過去の歴史を家族の問題として背負うヤン、その思いに、収容所の生き残りの自殺の事件、収容所に送られる母親から命がけで子を預かった農家夫婦の実話、瓦礫に戻って暮らすボスニアの家族の話、生まれながら目のない息子を一人で育てているヤンの隣りに住む女性の話が重なって、重苦しさは体を貫く歯痛につながるほどになります。
時折、何かに夢中になる癖が私にはありますが、今は堀江小説にとりつかれてしまいそうです。
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レポート&試験 2007年01月26日(金)
学年末です。15回の授業の中で、試験が行われたり、レポートが課されたりする時期です。コミュニティルームやスクールバスの中でも、情報交換をしたり、勉強したりする姿が見られます。
試験やレポートでは、内容がどのようなものかが大切ですが、その周辺の状況も問われます。
例えば、出席率はどうだったか、遅刻せずに試験に参加したか、受験の条件は守られたか、レポートの提出の条件は整えられたか、提出の締め切りにまにあったか、などなどのことも大切なことなのです。
不可抗力の出来事があったときには、手続の上、配慮をもらうことができますが、原則的には、公平な評価のために、これらの条件は必要になっています。
これらの条件は、公平な評価のためではありますが、社会人になったときには身につけておいて欲しいことです。当たり前のことではあっても、それを守り続けることで信頼が得られるはずです。
私自身、こうしたルールで失敗をした経験があり、身に染みて当たり前のことを守る必要を感じています。いろいろな事情を聞いて、配慮しなくてはならないと思うこともあるのですが、その一方で、当たり前のことを積み重ねていくことが、信頼感の根拠になることも大切にしなければと思っています。
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古い町並み 2007年01月25日(木)
先週末、家人が住む家に帰って近所を歩いたとき、そういえばここもあそこも古い家を取り壊しているなあと気づきました。
「本郷もかねやすまでは江戸の内」といわれたように、かつての江戸では郊外との境目ぐらいの位置でした。今は23区内ですが、それでも下町のはじっことして、過去の遺産の雰囲気が少しは残っていました。戦禍を免れた建物や高度経済成長以前の部分もありました。それらが、根こそぎなくなっていくような気がしたのです。
近くにあった家人の実家も、数年前に地主さんの都合などから取り壊しをしました。場所は違いますが、私の母の実家も、相続の関係などから取り壊しをしました。
古い町並みを見ると、その味わいから残して欲しいと思います。でも、それを残すためには大変な努力が必要でしょう。努力しても無理なこともあります。もったいないと思いつつ、それを守るには思いもかけないことまで乗り越えなければならないのでしょう。簡単に残して欲しいとはいえません。だからこそ残っているところには、どれほどのご苦労があっただろうと思い、有り難い気持ちになります。
残すためには生き続けるための工夫が必要で、多少なりとも手を加えることになります。それでも残っていれば、伝わることはあるはず。そう思えば、残すご苦労に感謝しつつ、やはり残して、と言いたくなります。
これは建物だけではありません。生活習慣も伝統芸能・風俗、そして古典もそうでしょう。
では、なぜ残したいのでしょう。味があり、価値があるからですが、その価値は現代へのメッセージ、智恵として役に立つことだと、私は思っています。功利的に聞こえるかもしれませんが、精神的にも、肉体的にも、いろいろと示唆されることが、これまでの歩みにはあります。それを踏まえるときに次の一手があることは、どの分野にもいえることのように思います。
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第7回梅花女子大学児童文学科絵本制作展の絵葉書が完成しました。

児童文学科の皆さんには授業で配布していますので、受けとって下さい。まだの方は、コミュニティルームのカウンターに置いてありますから、お取り下さい。
絵本制作展は、下記のように行われます。是非見て下さい。また、関心のありそうな方にはお知らせ下さい。お友達、ご家族、ご親族、後輩、ご近所の方、高校時代の先生、などなど、どうぞお声をかけて下さいね。
日程 2007年2月8日(木)?13日(火)
場所 茨木市立ギャラリー 阪急茨木市駅 ロサビィア2F
電話 072?621?1850
お問い合わせ先 梅花女子大学 児童文学科
電話 072?643?6221(代表)
卒業制作、3年・2年・1年の授業で制作した作品が出品されます。
絵本は、絵と文字の総合芸術です。学生の制作絵本には、絵のみのものもありますが、いずれもそれぞれの世界が広がっています。一枚の絵だけでは表現できない物語や感情や思いが、めくっていく画面の中に表現されていきます。
どうぞその世界を一つ一つ御覧になって下さい。
皆さまのお出でをお待ちいたしております。
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センター試験が終わりました。受験生の皆さんも、関係者の皆さんも、緊張の中、お疲れになられたことでしょう。梅花女子大学も会場の一つでしたが、粛々と試験が行われました。
試験の翌日に問題が新聞に掲載されましたが、国語の問題文の中に、堀江敏幸氏の小説「送り火」の一部分が取り上げられていました。なかなかおもしろい魅力的な小説です。
堀江氏は、1964年生まれの作家で、仏文学者でもあり、現役の大学の先生です。主な作品は次の通りで、ここ10年ばかりの間に次々と作品が刊行され、大きな賞を受賞されています。注目される作家のお一人です。
『おばらばん』 青土社 1998年 三島由紀夫賞受賞
「熊の敷石」 講談社 2001年 芥川賞受賞
「スタンス・ドット」 新潮社 2003年 『雪沼とその周辺』所収 川端康成文学賞受賞
『郊外へ』 白水Uブックス 2000年
『書かれる手』 平凡社 2000年
『子午線を求めて』 思潮社 2000年
『回送電車』 中央公論新社 2001年
『いつか王子駅で』 新潮社2001年
『ゼラニウム』 朝日新聞社 2002年
『本の音』 晶文社 2002年
『魔法の石板』 青土社 2003年
『一階でも二階でもない夜』 中央公論新社 2004年
『もののはずみ』 角川書店2005年
『河岸忘日抄』 新潮社2005年
「送り火」は『雪沼とその周辺』に収められています。ありそうであまりない設定、緻密な文章表現が読み手をひきつけます。他の作品でも、どこかヨーロッパの匂いも漂う新鮮味があります。これからも注目していきたい小説世界ではないかと思っています。
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先日、父と音楽会に行きました。音楽を聞きに行くこと自体が私には滅多にないのですが、父と行くのは非常に珍しいことです。もう八十歳になる父と軽い食事をして夜の音楽会に行きました。招いてくれた従姉妹夫婦と四人で、「ウインナ・ワルツ&オペレッタ」という催し物を楽しみました。
劇的な長い曲ではなく、穏やかな親しみやすい曲がアレンジされて、次々と演奏されていきます。ウイーン・オペレッタ管弦楽団をジークフリート・アンドラシェック氏が指揮しているのですが、美しい銀髪の指揮者は絶えず笑みを浮かべて客席にメッセージを送り続けていました。
さらに、マルティナ・ドラーク氏(ソプラノ)、ヨゼフ・ルフテンシュタイナー氏(バリトン)の声量ある豊かな歌が加わり、男女一組の踊りも演じられました。大ホールの大きな空間に朗々と声が広がり、満席に近い観客は楽しげに喜んでいました。
隣で父も時折笑いながら聞いていました。どこか楽しくなる演出がいろいろあったのです。いささか年を取った印象はあるものの、何の荷物も持たず、スーツとコートをきちんと着て、ひょうひょうと歩いていました。まずまず元気な父でした。そういえば、小さい頃はよく父と出かけていました。授業参観にも来ていました。小学校4年の時だったか、授業参観日に、私のクラスに校長先生が丁寧に誰かを案内してきました。前の扉から会釈をして入ってきたのはこうもり傘だけを持った父でした。その時の雰囲気が今も変わらず続いていることが嬉しかった夜でした。久しぶりに会った従姉妹夫婦もおしゃれで穏やかで仲のよい雰囲気。ウインナ・ワルツ&オペレッタの夕べはゆったりと更けていきました。
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